音楽で夢見たことのある人間なら
この気持ちは痛いほどわかるんとちゃうやろか?
その青さも甘さももがき苦しむ気持ちも
で、結局まいっかになってくことも・・・。
好きを仕事に出来るやつばっかだとしたら
誰もがなりたい誰かになれるんだとしたら
芸大を出たらピカソになれて
音大を出ればベートーベンになれるんかってやつで。
医大を卒業すりゃみんな年収1000万以上の名医になれたら
誰も苦労はせんわな、ってかもう
その段階でそういうもんに何の価値もなくなるわな。
・・・またえらい極論になってもた・・・。
この花火のシーンでナレーションがはいる。
『今、この瞬間は、
いろんな現実から目を背けた上に成り立っている。
それでもあたしたちは、この一瞬を、
限られた人生を、
どこかに向かって進まなきゃいけない』
・・・楽しい時間は終わりを告げる。
現実生きていくためには働かねばならず、
しがらみも義務も増えていく。
大人になればなるほど楽しくないことのほうが
増えていくのかもしれず、荷物は重くなるばかりだ。
でも実は倒れそうになる自分を支えてくれるものは
この『無駄な時間』のなかにこそあるんとちゃうやろか?
つかの間だからこそ、キラキラしてて
いとおしいもんなんと違うか?
そのキラキラしたもんに一瞬でも手が届いた瞬間があれば
ひとはまたその想いをもう一度感じたくて
どこまでも走り続けるもんなんとちゃうやろか?
・・・・そんなことを思う自分は
この年になってもまだ大人になりきれないでいるんだ、きっと。
なぜだかずっと泣いていた。映画のまんなかあたりからずっと。
それはフィッシュストーリーでもNANAでも
BANDAGEにもなかった感情で
妙にグラグラ心を揺さぶられてしまったわけで。
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