ハッピーエンドに出来ない映画〜バタフライ・エフェクト〜

ロードショー行きそびれて、文庫本読破した時に
一度エントリしてるんですが、今度はそのDVD鑑賞。待ってましたです。
ちなみに原作のレビューはコチラ。

「この胸いっぱいの愛を」でどうしても引っかかってしまった、
タイムトラベルの顛末。
こっちはどうだったのかなと。

バタフライ・エフェクト プレミアム・エディション
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うーん、これもかなり強引です。でもそのあまりのスピード感に
ねじ伏せられたというかなぜか納得してしまいました。（あれ？）
たった一つだけやり直せることがあるとしたら・・・なんていう、前者の映画どころか
まあそんなに一人で好き勝手やっていいんですかという展開。
当然自分の・にもダメージがきます。
いやそれ以上に自分の大切な人を卒き込んで周りの人間の人生を
結果的に振り回してしまう。
ケイリーはいったい、何種類の人生を歩かされたことか。

まあ、Back to the Future・・みたいな明るい映画もありますけど。
過去を変えてはいけない・・・。随分リアルに伝わりました。

彼の回りの人間にとって忘れたい思い出。
なのにエヴァン本人はその部分の記憶がない。
欠けたピースを集めるところからすでに悲劇ははじまってた。

初めのうちは彼女の為・・だったはずなんですが
なんだか途中から、「自分の為」のタイムトラベルになっていき、
しかも日記を書き始める前の時間に戻っているにもかかわらず
ノートが残っている・・・という矛盾はあるものの。
エヴァンの気持ちで見てしまうとあせりや、やりきれなさや
・・どうかするとずるさまで見えてきて、かなり面白かったです。

本人はたった１個のドミノを動かしただけなのに、
バタバタバタ〜って全部が崩れ落ちていく。
そうじゃなくって、そんなつもりじゃなくって・・と言いながら、
また組みなおそうとしても一度動かしてしまった未来は
自分の理想からどんどんかけ離れたものになってもうそれを止められない。
彼女のために僕は何度でも過去へいく・・・
というようなキャッチコピーだったはずなんですが
自分と彼女の恋愛成就だけが実は目的だったんじゃないかと。
だから最後をハッピーにできない。
何も学んでないことになっちゃいますからね。
DVDではアナザーエンドもついてましたけど、監督自らダメダこりゃって
言ってました。あれは使えない・・。

「I'll be back for you」
みなさん、約束は守りましょう。
そして、やり直しがきかないからこそ、今やれることをやらなきゃって
そんな気持ちになります・・・。

思い出そうとしたことはホントは忌まわしい事ばかりで、
そして最後には自分にとって一番辛い悲しい選択をするわけなんですが、
それゆえにラストシーンは妙に絵になってました。
・・・生きてさえいてくれたら、ある意味ハッピーエンドと言えなくもないですが。


１０月２５日追記：いつもは公式サイトとか人のブログを巡回してから書くのですが
　　　　　　　　　　今回はいきなりエントリしたためこんな風に言われていたという事を
　　　　　　　　　　知りませんでした。（！）
　　　　　　　　　　「映画史上最も切ないハッピーエンド」
　　　　　　　　　　あ〜〜〜〜恥ずかしい！！

Comments

やっとDVDになりましたね。
ホント待ってましたよ。
・・・でも、お金だしてみるの悔しいな・・・、と一年前のことを未だ引きづりつつ・・・案の定連日貸し出し中。

Posted by のろろ at 2005年10月24日 21:46

のろろさん、でてすぐ飛びつくような
お急ぎでないなら、ネットでぽすれんとか
TSUTAYA DISCUSとか申し込むのもありですよ。
レンタル開始になって１週間たてば
予約しとくとソッコーで送ってくれますし延滞とかもなくて
定額で少なくとも７，８本くらい見れますからね。
Agehaは家から２，３分のとこにあるので
１０時に行けば必ず借りられますけど。

Posted by Ageha at 2005年10月25日 10:24

ありゃりゃ。
監督自身がダメだししてたのですかぁ〜
でも知りたいアナザーバージョン。
レンタルでも大丈夫なんですよね？

Posted by kossy at 2005年10月25日 11:48

kossyさん、残念ながらレンタルの分は
アナザーエンドはホントにラストのちょびっとだけです。
再会したときのリアクションを別パターンで２つ。
でもどっちも最悪。（笑）
米DVDにはなんでもエヴァンが見つめる
昔のフィルムから違うらしいので
もっと長いアナザーエンドがあるようです。
もしくはやっぱディレクターズカットというか完全版を
買うしかないのでしょうね。うー気になる・・・。

Posted by Ageha at 2005年10月25日 12:13

Agehaさん
ＴＢとコメントありがとうございました。
こちらからもさせていただきました。

強引さはありますが、スピード感という力技で
あれよあれよとねじふせられた感じは
しました。
しかし、自虐的な私にとっては、ラストのせつなさは
好きです。
もう一つのラストの方が、もっと
自虐なんでしょうか。
気になります。

Posted by ユカリーヌ（月影の舞） at 2005年10月25日 14:32

ユカリーヌさん、ようこそ。

自分も一緒にタイムとラベルしてるような感覚になりますね。
うわっと違う場所へさらわれるような。
それくらい映画の世界に引き込まれてました。

う〜やっぱり買わなきゃ見れないエンドが気になる〜〜。

Posted by Ageha at 2005年10月25日 14:45

こんにちわ♪
読破後の鑑賞はまたヒトシオなんでしょうね！私もDVD買います！
この作品は永久保存版ですよね！

Posted by 海 at 2005年10月26日 09:41

海さん、ようこそ。
これと対照的に恋人の記憶だけを消してしまうという、
「エターナルサンシャイン」もありましたが、
なんだか今年は記憶に関する映画がてんこ盛りですね。

彼女との未来は約束を果たさなかった（忘れていた）段階で
正直なとこ終わってるわけです。
さんざん駆けずり回ってあきらめがついた
という言い方はひどいかもしれませんが
最後に引き止めなかったエヴァンが切なくて
でもとてもかっこよかったです。

Posted by Ageha at 2005年10月26日 13:19

単なるタイムスリップ物ではなくて、アイデアが斬新で面白かったですね！
ぐいぐい引き込まれてしまいました。

DVDのアナザーエンドが気になりますが、かなり救いようがないと言う噂も聞いているので、フクザツです。

＞「I'll be back for you」
＞みなさん、約束は守りましょう。
ここは、本当にそのとおり！
映画観ながら、内心ツッコミましたもの。
ちっちゃなケイリーはずっと待っていたのに・・・。

Posted by ナギ at 2005年10月26日 23:16

ナギさん、ようこそ。
自分で書いてて変ですが
「I'll be back.」で止めてたら
ターミネーター・・・失礼しました。（笑）

やり直しがきかないからこそ
今をイッショウケンメイ生きる。
・・・なんかこの手の映画最近多くないですか？

Posted by Ageha at 2005年10月27日 17:10

こんばんは！TBありがとうございました！
あたし、全然せつなくなくなかったですyo。
自分勝手さ、その通りだと思いました。

Posted by 猫姫少佐現品限り at 2005年10月28日 18:44

コメント＆トラックバックありがとうございました。
この作品はかなりお気に入りでして。怒涛の展開によって「矛盾点」を感じさせないのが見事です。このような思わぬ拾い物に出会えるから映画鑑賞はやめられません。
この映画は考えるとあとからじわじわと色んな感想が沸きおこってきます。
過去は変えられない、だから思い出になる。過去を変えたために思い出を共有できない主人公の切なさは胸に迫りました。

Posted by まつさん at 2005年10月29日 09:20

猫姫さん、ようこそ。
女性の目線でケイリーの事を考えるのと
男性の立場でエヴァンの悲劇を見るのでは
感想が違ってくるかもしれませんね。

ただ、映画のつくりとしては
面白かったですよ。
「この胸いっぱいの愛を」で
相当ぼやいた後でしたので・・・。

Posted by Ageha at 2005年10月29日 22:04

まつさん、どうも。

＞過去は変えられない、だから思い出になる。
　過去を変えたために思い出を共有できない主人公の切なさ。

・・うらやましいです、そういうふうに
まとめられる事が。
コレがうまく言えずにダラダラ書いてるわけで。

何種類も見てきた彼女の人生パターン、
実は自分がかかわらないほうが幸せだ
というのはあまりにも皮肉でしたね。

Posted by Ageha at 2005年10月29日 22:12

こんばんは。
トラックバックありがとうございました。

綿密に練られた脚本と、アッと驚くような展開にグイグイ引き込まれました。

この映画を観て、私の中でのアシュトン・カッチャーの印象もガラリと変わりましたね〜。

セルＤＶＤをゲットして、早く真のエンディングが観たいです。

Posted by at 2005年11月29日 20:38

TB有難うございました。
本当に切ないラストでしたよね。
本当にその一瞬を大切に生きなくてはいけませんね。いろいろ考えさせられました。

Posted by シムウナ at 2006年03月04日 23:07

シムウナさん、どうも。
単なるタイムトラベルじゃなくって
そのたびに歴史を書き換えてしまうわけですから
そんな機械みたく簡単に処理できなくって
・・・よく生きてたなと。
鼻血出すって形でしか表にはでてませんでしたけど
脳のレントゲンはすごいことになってましたし。

フィクションです。2時間の別世界だと
思ってはいるんですが、
見終わったあとにやっぱりどこか
自分の現実世界にフィードバックさせて
考えますね。
自分の命の期限が短いとかそんな状態でないと
今このときをちゃんと生きてるかって
思いもしない。
正直なんとなく過ぎてますからね・・・。

Posted by Ageha at 2006年03月05日 08:33

こんにちは♪

疑問点もそれなりに多く残ったけれど
エヴァンが選択そして結果に観てるこ
っちまでドキドキし焦られる感じがと
てもヨカッタです♪ (ﾟ▽ﾟ)v

Posted by Ｎｏｔｏｒｉｏｕｓ♪ at 2006年06月18日 10:50

Notorious♪さん、どうも。

デスノートもそうですが、
能力の乱用はあかんでしょ〜。

なんていうかね、他に方法はなかったのかって思っちゃうんですよね。

ただ、娯楽作品としてみた時に
タイムスリップの強引さとかスピード感とかは
まるで自分が体験してるかと思うくらい
ドキドキ感がありました。

Posted by Ageha at 2006年06月18日 15:25

こんにちは！
＞やり直しがきかないからこそ、今やれることをやらなきゃって

ほんとにそんな気持ちになりました。
最後はせつなかったです。
自分もいろいろ過去からやり直したいことがたくさんありますけど、そんなにうまくいかないんですね。

Posted by グレート・タカ at 2006年06月29日 10:36

グレート・タカさん、どうも。

片思いならまだ、ぐっとこらえて
あきらめることもできるでしょうが、
愛した人を守るために
彼女の過去から自分の存在を抹消しなきゃいけない、
自分を好きでいてくれた彼女が
いなくなっちゃうというのは
やりきれないものがありました。

それでもひとは前に進むしかないんですよね。

Posted by Ageha at 2006年06月29日 15:52