2008年02月12日

STAND BY ME 〜「KIDS」〜

冒頭に流れる歌の和訳を見つけたので
リンクさせときますね。
http://www3.zero.ad.jp/smoke-stings/MBEKsbm.html
映画「スタンド・バイ・ミー」も
心に傷もつ少年たちのひと夏の物語ですので
エンディングのマッキーの歌とワンセットで
話が終わってしまうがな。10分以内で。(笑)

KIDS.jpg

タケオやシホの心の傷は
体に残る傷をなくしても消えるものではなく、
そこはただ治してあげればいいという介入を
しちゃいけない部分なんですよね。
そうやってアサトはひとつ大人になっていく。

しっかし。
アサトのお母さんはコワかったな〜。
顔色一つ変えずに淡々としゃべるから余計キツイ。
あそこまで言わなくたって。
あの時はこっちまで心を切り刻まれた気がしました。

虐待されても殺されかけても
それでも親が好き。
こんな子供たちがどうしてこんなに
心細く苦しい毎日を生きてるのか
もうそれは痛々しいものがありました。
ドラマ「ライフ」もすごいイジメの話だったけど
この痛々しさはスクリーンの向こうの話じゃ
なくなってきてるんでしょうか。
私はきっと幸せにここまでこれたのでしょうね。

原作は未見ですが、年齢設定はどれくらいなんでしょ?
アサトとタケオは多分ほぼ同じ年のはずですよね?
高校生なら玉木さんはさすがにこの面子を相手に
オッサンに見えちゃうし、(わわわ)
青年なら徹平ちゃんは子供子供してて
玉木さんと並んで「親友」というには年の差が。(わわわ)

「フツーの女の子」を演じるのがはじめてという
栗山千明さんの変わりようもびっくり。
だってキルビルや木更津キャッツアイワールドシリーズ
見てるひとはウソンって思うよ、別人。

見に来るのはティーンズが圧倒的でしょう、多分。
しかもひとつ間違うとただのアイドル映画。
だけど、
小説のなかで乙一さんが言いたかったテーマは
どんな手法になっても届いてほしいです。
自分なんて生きている価値がないと
自分で自分の心にナイフをつきたてて泣いてるひとに
見てほしいです。
極端かもしれない、キレイゴトかもしれない、
でもまだまだ世の中捨てたもんじゃないと
誰にでも誰かがそばにいてくれると
信じたいと思いました。
それさえあれば生きていけると。

KIDS (角川文庫 お 52-99)
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PS:本を売ってる立場でこゆこと言うといけないんだけど
そもそもスニーカー文庫「きみにしか聞こえない」と
角川文庫「失はれる物語」の2冊に
「KIDS」は短編としてすでに収録されてるのに
まだ出ますか、ノベライズ。
んでこれにコミックも続くんですが、
最近この手の連鎖が多いわ〜〜ホントに。
posted by Ageha at 02:04| 大阪 ☀| Comment(4) | TrackBack(7) | 映画、DVD | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
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Posted by シネトレ at 2008年02月13日 15:47
 そっか・・・2月公開だったんだ。
泉谷しげるがいい味を出してたなぁ

実は「ガチ★ボーイ」も同じときに借りて見たのよね(笑)

 斉藤由貴・・・あんな役絶対にヤダ(笑)
Posted by しんちゃん at 2008年11月06日 22:19
そういえば、シネトレさんに返事してなかったな。

このときでさえ、月4,5本見れたらいいほうで
このあたりからだんだん更新ペースがおちていってたもんな。
スタッフブログ始めたのもこのあたりからだし・・。
ということですいません。!
Posted by Ageha at 2008年11月06日 22:35
しんちゃん、どうも。

好きですか、そうですか。斉藤由貴。
年取っても当時好きだったひとにとっては
永遠のアイドルなんだろうな(爆)
それはともかくとして、
かなりコワかったっすね。
あの態度、あのせりふ。
それだけうまい演技ってことなんですが
見てるこっちが凍りついちゃいました・・・。

泉谷しげる。
本人はワルのイメージを世間に植えつけようと
奔走してるようですが(?!)
役者の彼って最近とみにいいおやっさんが多い。
本性としての人の良さが隠せないんですね。
ガラが悪いフリしてたってやっぱいいひと。(笑)
Posted by Ageha at 2008年11月06日 22:41
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