2007年10月09日

「ナンセンス」親父はカッコいいか?〜「サウスバウンド」〜

正しいことを言うてなにが悪い?
ナンセンスってツッコミいれて何が悪い。
サウスバウンド.jpg

己の信念に対してここまで正直に生きられたら
確かにスゴイわな。
それに関しては一歩も譲らない。
融通のきかなさも妥協のなさもピカイチ。

あれだけ理屈っぽくまくしたてたら
ホンマはめちゃ嫌なヤツに見えるはずなんだけど
とにかく終始ニコニコで、でもやりたい放題。(笑)
イマドキあんなひと確かにいないよな〜。
いたらいたで変人扱いされそうだ。
それを骨太で頑固で愛すべき親父に見せるってのはもう
トヨエツの力なんだろうなと。
(あのね、今文庫のベスト10でもって
「サウスバウンド」と「犯人に告ぐ」がワンツーなんだけど
どっちもトヨエツ主演作品の映画原作本でPOPついてるんだけど
後者のほうがどっちかいうとトヨエツのパブリックイメージ。
この2本のギャップはスゴイよぉ・・。)

んであのお父さんとあのお母さんの息子にして
一見フツーに見える息子の二郎も
とんでもなく正義感のかたまりだったりするのな。
血は争えないというかなんと言うか。
まあそのおかげでというかそのせいでもって
一家は西表島に引っ越すことを決める。
ゴミゴミした都会から開放されて
島のひとらとも仲良く暮らそうとしてた矢先
やっぱりここでも問題が起きる。
見てる間ずっと考えてた。
オトナになるということは
悪いことを悪いと言えなくなることなのかと
まわりにあわせることばっか考えてるうちに
正義感なんかなくなるのかなと。

当たり前のことを主張することの難しさとか
子どもにどんな風に大きくなれといえばいいのかとか、
反面教師にはなれても、
親の背中みて育ったらどないなるんやろ、
自分の子どもには自分はどんなふうに映ってるんやろと
まあ頭をかかえてしまったわけで。f(´−`;)

まあカッとなっておこす衝動にはロクなもんがないので
若さってのはそれはそれで狭い視野でしか
物事見れなかったり過激な方向へ暴走したりするんだけどね。
現にこのダンナにしてこの妻も
かつてジャンヌダルクと呼ばれたほどの戦士だったわけで、
許せなかったある出来事のために
警察沙汰になった過去がある。

アツさと冷静さをもってホンモノを見極めるなんぞ
私だってこの歳になってもできてない気がするな。
群れたくはないけどひとりはやだっていう意識のなかで
さてズルくない生き方なんかどうやってすればいいんだか。

だからまあムチャクチャだけど見てて気持ちいいと思った。


ただ、理由はどうあれ
ラストあれでええんかよ・・・。
posted by Ageha at 01:42| 大阪 ☁| Comment(6) | TrackBack(20) | 映画、DVD | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
久々にたっぷり時間がとれたので、改めていろいろな記事を読み直したのですが、いやぁ〜、やっぱおもしろいですねぇ。しかも本文といいコメントといい、一人突っ込みのスパイスが絶妙に効いていて。
あ〜自分も読み応えのある文章が書けたらなぁ〜。こればっかりはやはり読書とかしている人にはかなわないみたいですが。

トヨエツのお父さん像、キャラクターとしてはサイコーですが、実際にあんなのだったら、どうなんだろう。やっぱ都会の中じゃ、きびしいかな?いい迷惑かも。でも憧れるんだろうな、自分に無いものをいっぱい持ってるのって。
Posted by 八ちゃん at 2007年10月10日 17:35
こんばんはー。
>とにかく終始ニコニコで、でもやりたい放題。(笑)
あのニコニコに敗北です(^^)
トヨエツだから・・なのかもしれませんが、あんなお父さんがいたら、ファンになりそうです。

若気の至りってちょっと分ります。
でも、アツかった自分も恥かしくも懐かしく思ったり・・・。
人はどうしたって年を取るんですよね。
Posted by たいむ at 2007年10月10日 19:01
こんばんは。
こういう両親を持った子どもってやっぱり強くなるんですかね。ラスト、あれでいいのかよ、とも思いますが、子どもなんてほっといたほうが強くなるんだとも思えて、微妙でした。
Posted by ジョー at 2007年10月10日 22:40
八ちゃん、どうもです。
いや〜おだてても何も出ませんて。(笑)
光栄でございます。今後ともよろしくお願いします。

他人事やからクスッと笑えますが
自分の父親があれだったらやっぱパスかな。
(ノ*゚▽゚)ノ

ニートの親父が正義をまくしたてたって、
・・・説得力ないかもな。
しかも育児放棄。

あとでいろんな方のレビューみて
納得することしきりでした。
Posted by Ageha at 2007年10月15日 23:47
たいむさん、どうも。

眺めてる分には気持ちいいんです。
それは自分がもしかしたら
日頃言いたいことが言えずにいるからか?(爆)

ブログじゃ好き勝手こんだけ書いてるのにね。

若さってものを眩しく思ったり青く感じたり
苦笑できるようになったってことは
そんだけトシとっちゃったってことかいな。
ううぅ・・・。み、認めないっ。( _ _ )..........o
Posted by Ageha at 2007年10月15日 23:53
ジョーさん、どうも。

まあ劇中でオレのようにはなるなって
ハッキリ言うてますから
よしとしましょう。

二郎に必要だったのは
間違ってると思うことにはとことん戦う意思と
まわりの圧力に屈しない強さ・・で
その方法がどうであれ子どもには
頼もしい父に見え
それでオッケーだった。
親子関係がまるく収まった事件だったと。
ただしあくまでこれはこの家族にのみ
あてはまることかもと。

親はなくても子は育つとも言います。
子どもは自分が体験したことを栄養にして
大きくなっていくのでしょう。
その良し悪しを見極める目さえ持てたなら
どんな状況でどんな親の元で育っても
大丈夫なのかも・・・
うわ〜無責任な意見で
スイマセンです・・・。
Posted by Ageha at 2007年10月16日 00:06
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