2006年09月19日

僕たちの戦争

この手の話は毎回コメントが書きにくいと
こぼしつつも・・・。

森山未来×上野樹里のキャスティングで
しかもタイムスリップ。
ん?いつもとちゃうよこれはって・・・。
(スイマセン、ミーハーで)
moriyama01.JPG

9月17日にテレビ放映されたドラマ。
公式サイトはコチラ。
→ http://www.tbs.co.jp/boku-sensou/index-j.htmlかたや生まれ来るもののために「生きる」という選択をし
かたや「死ぬ」という選択をする。
タイムスリップした時代でそれぞれに心を決めたときの顏は
とてもりりしいものでした。

ちゃらんぽらんに生きてることも、戦争で散ると言うことも
次元が違えど親不孝な話で。
そしてどちらも自分の将来に夢を描けないでいる。
モノがあふれて選択肢がこれだけあるのに
うまく生きられないものと
自分というものが2の次でやりたいことなど何も出来ずに
その環境を受け入れざるを得なかったものが
それぞれの時代で何を思うのか、
どう変わってゆき、何を感じたのか。

入れ替わった二人の青年が
時代の違いこそあれ、
笑って泣いて怒って・・・根本的なことは
何も変わらないんだということを言いたかったようですが。

未来からやってきたほうには
ちょっとは当時の若者みたくしゃきっとせんかいって
で、ちょっとはマシな人間になって帰ってこいやって
思ってたんだけど、
なんとか生き延びようとしてたヤツが
結果的に回天に乗り込んでしまうクライマックスは
結構ジーン・・でした。
「バックトゥザフューチャー」の戦争バージョンって
いくらなんでも過激なんだけど、
自分が生きていることにも死にゆくことにも意味が見出せたら
たとえそれが人間魚雷に乗るということも
受け入れられるんだなと。

心の叫びがあちこちに入って
ちょっと笑いもとりつつ、人を惹きつけていく作り方だったんで
子供たちも珍しくこれは見ておりました。
船の模型や爆撃シーンががあまりにちゃっちくて
ハァ〜?!な部分こそありましたが、
その辺の特撮がちゃんと出来てたら劇場公開しても
いいくらいのもんだったなと。

最後に「正しい戦争なんてどこにもありません」と
ちゃんと締めくくってます。
戦争と言うものに巻き込まれてしまった少年たちは
大日本帝国バンザイではなくって
きっと大切な誰かのために
戦うことを受け入れざるをえなかっただけで
そのためなら死ねたんだろうと、
人一人が命をかけて守りたいのはそういうもんだろうと
改めて考えた次第で。


聖戦と称して巻き込まれたひとたちが理不尽な死に方をした、
9・11のテロは5年経とうが10年経とうが
喪失感も心の傷も癒えるはずがなく、それでもなお
今でも世界のどこかで戦争はある。
どんな理由であれ、必ずそこで誰かが死んでいく以上
その戦いを肯定しちゃいけない。
グラウンドゼロの祈念式典は私たちですら胸が痛い。
この厳かな雰囲気のままでいられないんだろうかと思った。

・・・と、またガラにもないエントリで滝汗のAgehaさんでした。

posted by Ageha at 12:02| 大阪 ☁| Comment(6) | TrackBack(2) | 映画、DVD | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
 TBありがとうございますm(_ _)m

 一人二役ながら、性格の違う人物
をうまく演じていたよーに思えたの
は、やはり森山未來の素質でしょー
ね。健太は、ちょっとちゃっかりし
過ぎなところが、ホントに現在の若
者を象徴しているよーな。

 戦争の是非よりもその時代を駆け
抜けた人々がどんな思いで戦争を捉
えていたのか。考えさせられる思い
でした。
Posted by たましょく at 2006年09月19日 17:03
こんにちは!TBありがとうございました(^^)
防衛庁などの協力や、本物の自衛官の方々が出演されていたり、劇場公開でもおかしくはない作品でしたね。
あのCGには、驚きましたが・・・。
森山未來さんの演じ分けも素晴らしかったです!
Posted by at 2006年09月19日 17:07
たましょくさん、どうも。

ウォーターボーイズドラマ版、セカチュウと、
森山未来は好きな俳優さんのひとりでして。
「危険なアネキ」以来拝見して
キターとかデター(?!)とかひとり喜んでました。

戦争の是非ではなくて、
若者が戦争というものをどう捉えていたのか、
その事態に巻き込まれた自分に
何ができるのか、
今回はむしろそっちがメインのドラマだったと思いますね。
・・・にしても回天とは。
未来からやってきた健太にとって
それはあまりにヘビーな体験だったのではと。
Posted by Ageha at 2006年09月20日 09:06
空さん、どうも。

そうそう、あそこまで作って
どーしてセットがあんなにチャチなのよぉ〜と。

・・・細部にまで心配りしてほしいねぃ。(わわわわわ)


今も昔も若者の中身はそないに変わらんのよ
という設定だったので
演じわけつつも極端な演技はしなかったらしく、
それってかえって難しかったと思うんですが
森山未來クンはよかったですね。

・・・横で「さだまさしに見える」って
ダンナが言うのよ。
いや、まっさんも好きだけどぉ〜
今ココで言うなよって。(爆)
Posted by Ageha at 2006年09月20日 09:14
Agehaさん、こんにちは^^

『デュエリスト』はコメントすることも無いので、こちらにコメントを(笑)
荻原浩にハマっている僕としては、この作品については原作の魅力を引き出すには至っていないように思います。
それは「正しい戦争なんてどこにもありません」以前に、主人公が入れ替わることによるそれぞれの目で見た過去と現代に生きる人間像と戦争の対比が、原作の持つ鋭い視点を描けていなかったからです。
戦争というとメッセージ性が強くなってしまうので、やはりTVの放送コード内で描くのは無理ですね(笑)
Posted by cyaz at 2006年09月22日 17:36
cyazさん、どうも。

>戦争というとメッセージ性が強くなってしまうので、やはりTVの放送コード内で描くのは無理ですね(笑)

その部分をオブラートに包んじゃうと
内容としては物足りない、
なのになんとかして
伝えなくちゃっていうジレンマ。

でも普段こういうドラマを見ない母娘が
真剣に見てたってのは
それだけ「受け入れやすかった」とも
思ったのですが。

その辺の線引きはホントに難しいのでしょうね。

Posted by Ageha at 2006年09月22日 18:03
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