先に余談から入りますが、この映画を見に行ったあと
マザーウォーターツアーしました。
藤森神社とあともう一か所どこかの公園が出ていたかと思うんですが
メインキャストがやってたお店はまわりましたよ。
スタンプラリーかよ〜って言いたくなるくらい、
ロケに使われた場所にはマザーウォーターのポスターがはってあって
出かけたのが土曜日だったせいもあって
どの店もにぎわってました。ついでに私と同じように
カメラもって訪れたひとの多かったこと。(笑)
たとえばここは

映画ではウイスキーしか出さない店なんですが
実際は喫茶フランジパニというところ
普段の音楽は何かけてるかわかんないですが
映画のサントラが流れていました。
おひとりで切り盛りしている喫茶店はけっこう大変そうでした。
この内装だけでもいい雰囲気でしょ?ただ、映画で見た店内と
ずいぶん違ってて
このまんま使えばよかったのにと・・・(わわわわわ)

オトメ湯は東寺の近くにある日の出湯
ご丁寧に店先に張られたポスターにオトメ湯って書いてました。(笑)
ここはキョンキョンがやっていた喫茶。
北白川にある喫茶Shizuku.ここはほぼこのまま撮影に使われてました。
シフォンケーキおいしかったな〜、器の雰囲気も好きだったし
また行きたいな。今度はカレー食べに。独特な香辛料の香りがしてました。
回った順番は前後しますがこちらは市川実日子えんじるハツミのお豆腐やさん。
ここもカメラもったひとにいっぱい出くわしました。(笑)
と、ツアーはいったんここまでにして、肝心の感想を・・・
ポプラちゃんっていう赤ちゃんがいるオトメ湯、
ハツミさんのお豆腐屋さん、
セツコさんのバー、
タカコさんの喫茶、
コレを「あるくひと」もたいまさこさんふんするマコトが
つないでいく人と人の交流みたいなもん・・・でしょうか?
かもめ食堂以来、フードスタイリストでついている
飯島奈美さんの食べ物は相変わらずおいしそうだし、
監督が変わっても、かもめ以来、もたいさんと小林さんを中心として
何やらかもめファミリー増殖中というか
めがね、プール、と参加してたひとが加わって
ゆるゆる感は継続中。
京都を舞台にしていながら、京都弁じゃないし
そもそもよそから来たひとたちの日常なために
いまいち現実味がないんだよね、リアル〜に普段の一日の風景を
切り取っているにもかかわらず
どっかしら夢物語なところがあって、ものすごく不思議な映画でした。
ドキュメンタリーかと思うくらいよけいなものを省いていて
というか何一つ盛り上がりがないのな、
ともすればすごく眠くなるような
最初から最後まで何か事件を期待すると
なんもないんかよ〜〜〜ってつっこみたくなるんだけど
ただ、日常の何でもない会話なのに
そゆこと気にかけてる、気にしてるひとにとっては
妙にひっかかるセリフがポンポンでてくるという・・・。
だから何も起こらないこの作品で
マタ〜リ感はなはだしいこの作品でそれでも個人的には
コレすごく好きでした。うまく説明できないのがもどかしいですが。
パンフもってあちこちロケ地めぐりしましたけど
個人的には脚本のほうがほしいなっていう映画でした。
ノベライズ今回はないのかな・・・。
映画の感想から少し離れますけど
おいしいもの食べて、誰かといっぱい話をして
それだけで幸せなのかもしれないって。
でもあんがいそんな簡単なことが
忙しくて殺伐としてるとできなかったり
実はそれすらないってひともいたりで。
日常に疲れてるひとには、刺激よりも日常を。
でもきっと見落としてる何かがそこにはあるはずで。
星の王子様じゃないですが大事なものは目には見えず
そこにあっても気が付いてないことがあるのかもしれず。
ホントは仲のいいひとといつまでもいたい。
でもそゆことにこだわらずに
流れて行った先でまたほっこりする場所をみつければいいだけのことかもしれない。
もしかしたらそういうものはどこにでもあるのかもしれない。
ただ見えないだけのことで。
もちろんガツガツ探すようなもんではないし、きっとそれじゃたどりつけない。
ここにでてくるひとたちはなんとなくつるんでるのに
人生とは〜みたいなことをしゃべってたりしてるのに
でもなんとなくここにきてなんとなく出て行ってしまう。
ポプラちゃんっていう生と希望と未来の象徴みたいな子供がまんなかにいて
まあ、そんなにあちこち預けていいんですかというくらい
出てくる人だれかに抱かれてあちこち行ってる。全然泣かない。
セリフのなかで赤ちゃんのお父さんであるオトメ(何て名前だよ)が
ポプラは自分がこの町の子供だと思ってるってのがあるんですが
・・・預けすぎだろ〜(笑)
いきなりもたいさん扮するマコトが鴨川で加瀬くん扮するヤマノハにあずけて
ヤマノハは寝てるし、そしたら小林さんふんするセツコさんが抱っこして
連れてっちゃうという・・・
むっちゃ危ないんですけど
実際そんなことしたら。
どこのレビューだったか
京都ってよそ者を受け入れにくい環境なんで
こういう不思議な人間関係は成り立ちにくいって言うてたんだけどね、
だからかな、ホントになんでもない日常をつづっていながら
どっかちがうふわっとしたものにけむにまかれて
現実味がない・・・(まだいうかな)
いいんじゃない?なんて受け流してるようで、話はちゃんときいてる、
適当といいながら凛としている、
まったりなのにキチンとしていてだらだらしていない、その
なんていうか外見も生き方も姿勢がいい・・・とにかく
どう説明していいかわかんないけど、心地よい作品ではありました。
盛り上がりに欠けることをのぞけば。(まだいうか〜〜〜)