滅びの美学Again.〜「冷たい雨に撃て、約束の銃弾を」〜

もう、ドンだけ前に見たんだよって話で
今頃レビューなんですが。

いや〜、今思い出してもかっこよかったな〜。
イケメンでもないんだけど（わわわわわ）
食べるシーンとかは妙に少年っぽいとこ見せるけど
ひとたび銃を持つと変わるのな。
なんていうか、ユーモアと渋さ、
殺し屋稼業と対極にある、家族とか絆とか友情とか。
そのコントラストの分
オンナが絡まなくてもオトコが魅せる。（笑）
「エグザイル/絆」でハマった監督と俳優さんが
もいっかい集まって作ったってだけでも満足満足。






組織によって、娘婿と孫を殺され、
娘も重症を負い、その敵討ちをしようとするのが
この物語の主人公、コステロ。

コステロを助けて敵討ちに力を貸すことになる、
殺し屋３人組は、
そこまでせんでもってくらい律儀で
そして、依頼人でしかなかったはずのコステロを
ルフレール（兄弟）として受け入れる。
このコステロ、過去に頭を撃たれての後遺症でもって
記憶がどんどん消えてく。
自分が何をしようとしたのかも、
・・・そしてこの３人のことでさえも。
そんな状態になっても、そこまでしてあげるかって話で。

自分のボスが探してた敵の黒幕とわかっても
コステロの願いをかなえるべく、
たった３人でVS組織の
まったく勝ち目のない銃撃戦を受けてたつ。
でもなんていうか最初のうちって
え、もしかして勝てるのって思えるくらいに
自信たっぷりに向かってくんだ・・・。

フツウならここで終われば韓流（こらこらこら）
香港ノワールはこの続きがあって。
どうにかこうにか一時的に記憶を取り戻すんだ。

・・・とある方法で、敵のめぼしをつけることさえできれば
コステロもかつての殺し屋。
で、本来の目的を果たすべくラスボス戦と。

アンソニーウォンってちょっとやせました？
渋さ倍増でしたね♪
オトコが惚れる男ってこういうやつらの事じゃないですかね？
それはオンナから見ても相当かっこいいです。
・・・バカだよ、あんたたちはって思いながら
何が何でも約束を果たそうとする、
その融通の利かないとこにむちゃくちゃハマりました。

付き合いの長さじゃないんですね。
オトコがオトコを仲間として認めたとき
大事な誰かと認めたときは
そいつのためにここまでするんだ・・・ってのがもう感動で。

コステロが殺し屋と出会うシーンの立ち位置のかっこよさ。
３人+コステロで自転車を銃で撃ちながら倒れないように走らせるシーン、
３人が無謀な戦いに出かけていくシーン
・・・そしてこの戦いのラストに笑ってタバコを吸うシーン。
こまごま挙げるときりがないくらい、
ちょっとしたカットがむっちゃ気に入った作品でした。

Comments

ホントかっこいい。
ジョニー・トー監督は立ち位置からなにから全て計算ずくで
撮っているんでしょうけど、それにしても…。
大体ラム・シューなんて完全な三枚目、ゴレンジャーで言えば
キレンジャーなのにあの格好良さ。いいよなぁ。
アンソニー・ウォンの流し目は最強の武器です！

Posted by KLY at 2010年07月14日 00:55

KLYさん、どうも。

俳優が立っている構図もそうだし、
色もね。

あと、夜のキャンプ場でのシーンもよかったな〜。
家族の前では撃たないけど
向こうもわかっててちゃんと帰ってくるし。
んで、月夜がキレイ。
このドンパチにも緩急があってね。

アンソニーウォンの渋さもある種犯罪だけど（笑）
人懐っこい笑顔のラム・シューが
銃もったらカッコいいってのも
ギャップの分だけ魅力が上乗せだよね。

Posted by Ageha at 2010年07月14日 01:18