・・渡辺博子と藤井樹の間で不思議な文通が交わされていくなかで
映画には登場しない、大人になった藤井樹のキャラまでも浮き彫りにしていく。
・・・色分けしたのは、ややこしいんだけど
同姓同名で中学3年間を過ごした「二人の樹(いつき)」の
物語を回想するお話だからなんである・・。
Love Letter | |
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いまどきの子はどうだかわかんないんだけど、
好きな女の子の名前をノートに書くとか
あるいは好きな子の苗字を重ねてひとり照れてみるとか
そういうのなかったですか?
ところがこの二人の場合は名前がまったく同じなんで
彼女はそれが愛の告白だとは気がつかないまま
彼の突然のひっこしでもって幕を閉じるのである。
図書カードに書かれた「藤井樹」の名前を5枚差し出して
「藤井樹ストレートフラッシュ」と突き出す彼は
嫌がらせやイタズラじゃなくってホントはマジだったんだけど
・・裏を返せば振られてもごまかせるわけで
それに対して何の説明もせず、また彼女もおもっきり鈍感で。
いやなことも多かった、さんざん冷やかされた、
でもかかわった分だけ逆に
気になる存在だったのに・・・。
文通のラストのほうで実はすでに彼がなくなったことを
知らされるんだけど、ホントは渡辺博子が
亡くなったフィアンセに対する気持ちの整理をするために
天国へ送ったはずの手紙は
現在の藤井樹の手元へ
中学当時の彼の届かなかった思いを載せて
後輩の図書部員の手で届けられる。
図書カードの裏に描かれた藤井樹のイラストは
何より彼が彼女のことをどんなに見つめていたかを伝えてくれる。
ホントは引越し前に彼女に
「返し忘れたから戻しといてくれよ」って
おしつけた本の図書カードに書かれてたラブレターだったんだけどね。
・・う〜ん・・切ないけどやっぱうれしい・・かな。
雪の上で時を止めてしまったトンボのように、
愛する人の存在はいつまでも鮮やかに残るのだろう。
博子の心にも、樹の心にも・・・。
お元気ですか?私は元気です・・・。
なんでもないこの言葉が最後にとんでもなくドーンときます・・。
大好きな映画の1本です。
岩井監督の映画を見始めるきっかけにも
なったし。
ちょうどこの日は娘の中学の卒業式でして。
ホワイトデーでもあったし、
なんとなくリンクさせてみたんですけどね。
・・さてバレンタインのお返しはどうなったのかな。こういうことは
言うてくれへんからな〜。(笑)
「藤井樹ストレートフラッシュ」彼にしかできない微妙な告白でしたよね。
青春時代は特に、照れ隠しのためにやってしまいそうなことです。
岩井作品の青春ドラマでは「花とアリス」「リリィシュシュ」などありますが
こういったひとつひとつの細かい「あるある」が
岩井作品の魅力の根幹のような気がします。
岩井作品ではあと「打ち上げ花火・・」も
このブログで紹介しましたが
この3つですっかり岩井俊二の世界に
ハマっちゃった口です。(笑)
アリスは微妙でしたけど、
蒼井優ちゃんのバレエシーンだけが妙に
印象に残ってて、
この時の彼氏役だった男の子が
つい最近みた「夜のピクニック」に出てきて、
キャ〜もんで喜んでました。
ひとつひとつのエピソードはそんなにたいしたことじゃないけど
身近な分だけ人はその世界に入っていきやすい気がします。
そのお話に、
ちょっとした偶然やファンタジーを足すと
こういう胸キュン映画になるんでしょうね。
早稲田松竹という映画館で丁度この作品と「スワロウテイル」の2本立てがやってて見に行ったんですけど、本当に見てよかったです。
バリバリの大阪弁でアホばっか書いてる
ブログでございますがどうぞよしなに。
高校の頃から結構友達の影響で映画は見てたんですが
就職して一時期離れてて
ブログを始めてから一気に
劇場へ足を運ぶ機会が増えました。
もっとも映画ブログさんたちの
足元にも及びませんが。(笑)
最近のだと岩井俊二テイストの
「虹の女神」もオススメ。
監督ではないですが
製作に関わってるからか
雰囲気というか撮り方が似てますよ。