2010年01月10日

食べることは生きること。〜「食堂かたつむり」・小川糸〜

食堂かたつむり(ポプラ文庫) (ポプラ文庫 お 5-1)
食堂かたつむり(ポプラ文庫) (ポプラ文庫 お 5-1)
ポプラ社 2010-01-05
売り上げランキング : 5505

Amazonで詳しく見る
by G-Tools


ハイ、更新がとまってましてどうも。
ここんとこ映画も見に行けてなくて。

ホントはこの話もスタッフブログでもいっかいとりあげますが
入荷が遅れてまして・・・。
映画化を前に文庫になります。
店頭に並ぶのはもう少し待ってねと。
だいぶ前にハードカバーで買って読んでたんですが
そういやUPしてなかったんで
再読して感想をば書こうかと・・・。


食べ物がやたらおいしそうで
おなかがすく映画といったら『かもめ食堂』なんですが
コレ意外と原作は食べ物そのものよりも
女性の生き方のほうがメインだったりするんですね。
映画はとにかく作ってるメニューの映像がグッドで
そっちばっか目が行きましたけど。(笑)

もちろんこの作品も映画化となるとおそらくは
食べ物がおいしく見えないとアウトだと思うんですが
小説ではとにかく、
食材をむっちゃ大事にしてる、
どう料理したらおいしくなるのかわかる、
誰に何を作ればいいのかがわかる、
いやもう主人公の倫子ちゃんのすごさに脱帽。
料理人としての姿勢がすごいわ〜と。

作るのが好きっていうだけじゃなくて、
『命を食べることで自分たちは生かされている』
そんなことを認識して
ありがたく調理してます、食べてますてのは
日ごろなかなかそういう境地にはなりませんので(笑)


だもんで、料理の神様に愛されてるんだなと。
だからこそ、「ジュテームスープ」が作れる。
人の願いをかなえる料理がつくれるんだなと。

一日一組。
んなもん経済的にムリっしょとかいうツッコミは
なしでよろしく。

小さな村のかたすみでひっそりと
誰かのために料理をつくる。
世界でひとつだけの、そのひとのための、
そのひとに必要なメニューでもてなす。
とにかくそこにある暖かさとか
料理に対するストイックさと愛情に感動してました。

忙しかったり、いらいらしたり、めんどくさがったり、
最近そういやここまで心こめて
誰かに作ったことあるかなって。

いっしょに店をもつはずだった恋人に
なにもかも持ち逃げされ、声までなくした主人公が
長いこと断絶してたおかんのもとへ帰って
ちいさな食堂をはじめるお話。
もちろんいいことばかりではないけれど
おそらくはそういう出来事を乗り越えていく過程で
自分が成長するように、料理もまたうまくなるのかもしれず
誰かのために特別な料理が作れるようになるのかもしれず。

ものすごくリピートして書きますが
誰かに作る、喜んでもらう、
そういう作る楽しみや笑顔だけで幸せになれる気分を
長いこと忘れてて(コラ)
その気持ち取り戻せたら食卓は楽しくなるんじゃないかと
ふと思ったわけでして。

家族で同じ時間にご飯食べることがめっきり減ったために
どうしても手抜きだったり、
食べてても味気なかったり。
そんな自分にとって、
とにかく『食べる楽しみ』イコール
『誰かといきていく喜び』みたいなもんを
あらためて考えさせてくれるいい作品でした。

posted by Ageha at 14:32| 大阪 ☀| Comment(2) | TrackBack(8) | Books | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
食事は特に一人で食べるのと誰かと食べるのは違うように思います。
さらに自分のためだけに作るのと誰かのために作るのではさらに違うかと。

>『命を食べることで自分たちは生かされている』

忘れてしまいがちではありますが、たまには思い出したいものです。
と似合わない真面目なコメントにて失礼。
Posted by ふる at 2010年01月12日 13:20
ふるさん、コメントレス遅れてどうも。

余談ですが、ふるさんの画像がハイテンションになったら
嘉門さんとビミョウにかぶる気がしました。(笑)

食事は誰かと食べるほうが絶対においしい。
それは誰かと生きてくほうが人生絶対楽しいのといっしょで。
・・・ま、まあいいことばかりではないですけどね。

きっとね、食べてくれるひとの喜ぶ顔が見たくて
そこはがんばっちゃうんだけど、
そういう気持ちなくしちゃうと料理ってとたんにおいしくなくなるの。
けっこう生き物・・・な気がします。
と、こちらも神妙になってみました。(笑)
Posted by Ageha at 2010年01月21日 22:17
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス: [必須入力]

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。
この記事へのトラックバックURL
http://blog.seesaa.jp/tb/137904448

この記事へのトラックバック

『食堂かたつむり』
Excerpt: ----お正月って、同じものばかり食べていて、 あきてこニャい? まあ、フォーンは、いつも同じものだけどね。 「うん。だからというわけじゃないけど、 きょう、選んだのが、この料理の映画」 ----『食..
Weblog: ラムの大通り
Tracked: 2010-01-10 17:33

『食堂かたつむり』小川糸に教えられる食うこと作ること
Excerpt: 「食堂かたつむり」小川糸 ポプラ社 15でおかんの元を出て自活してきた倫子25歳。トルコ料理店でバイトしながら付き合っていたインド人にふられ金も持ち逃げされる。もうこうなったら実家に帰るしかない..
Weblog: ふるちんの「頭の中は魑魅魍魎」
Tracked: 2010-01-12 13:21

食堂かたつむり 岡野昭仁
Excerpt: 「食堂かたつむり」映画化のようですが、キャストはまだ発表されてません。主人公.... 「食堂かたつむり」映画化のようですが、キャストはまだ発表されてません。主人公と母親、誰が良いと思いますか? 私は..
Weblog: 5分で理解!最新技術情報ニュース
Tracked: 2010-01-12 20:58

食堂かたつむり 岡野昭仁
Excerpt: 本「食堂かたつむり」: いっぷく日和 本「食堂かたつむり」. 風邪をひいてヒマなので久々に布団の中で読書する事に。 図書館で予約していた本「食堂かたつむり 小川糸著」が入荷したと連絡が入ったので、土..
Weblog: 30秒!ニュースで知る今の日本
Tracked: 2010-01-13 10:51

食堂かたつむり
Excerpt: ジブンも申し込んでいたのですが先にYちゃんが試写会に当たり誘って頂いたのでいそいそ出かけて来ました『食堂かたつむり(HP)』会場は109シネマズ名古屋です映画が始まる前にゲストが紹介され主演の柴咲コウ..
Weblog: MiracleFruits
Tracked: 2010-02-08 09:49

食堂かたつむり
Excerpt: 「かもめ食堂(06)」から始まったともいえる、料理癒し系映画の最新作?になるのかなあってのが予告段階の印象。
Weblog: 映画感想つれづれ日記
Tracked: 2010-02-08 20:46

「食堂かたつむり」 倫子の「言葉」
Excerpt: 人間には五感があります。 これはすなわち、視覚、聴覚、触覚、味覚、臭覚です。 こ
Weblog: はらやんの映画徒然草
Tracked: 2010-02-20 21:18

mini review 10485「食堂かたつむり」★★★★★★☆☆☆☆
Excerpt: 小川糸原作の同名のベストセラー小説を『ウール100%』の富永まい監督が映画化した、じんわりと心にしみる人生賛歌。失恋の痛手から一時的に心因性失声症を患った主人公が実家に戻り、食堂を開いて人々を料理で癒..
Weblog: サーカスな日々
Tracked: 2010-09-16 00:07
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。