2006年02月10日

変身・東野圭吾

ハイ、再び原作本でございます。
玉木宏×蒼井優で映画化されてミニシアター揃で上映されたんですが、
大阪は去年の暮れだったんで、これも見逃した一本。
明日2月11日から富山では公開されるようですが。
オフィシャルサイトはこちら。→http://www.henshin.cc/
ついでに書いとくと玉木さんは市川拓司氏の小説「恋愛寫眞 もうひとつの物語」の
映画化「天国の森で君を思う(仮題)」に主演。
今秋公開予定で「いま会い」越え宣言してるそうで。

・・・ミーハーで悪いか。(笑)
誰が出てるかで映画を見、その原作までも読みたいと思うのなら
彼は十分客寄せに成功してるじゃないですか。ここに一人。(爆)

いまちょうど「恋愛寫眞」借りてきたとこで
このニュースには その偶然にびっくりしてたんだってば。


henshin.JPG

幼い少女を守るために銃弾に倒れて頭に重傷を負った青年が
ドナーの脳に人格を乗っ取られて破滅への道を転がり落ちていく。
勝手に脳移植され本当のことを何一つ教えてもらえないまま彼は退院するが、
自分が自分でなくなっていくことを止められず、それに怯え悩み、
そして彼は彼であることを守るためにある行動にでる・・・。

東野圭吾さんといったら現在テレビドラマ化されてる「白夜行」の
作者でもありますね。今年は当たり年?
変身
変身東野 圭吾

講談社 1994-06
売り上げランキング : 31,299

Amazonで詳しく見る
by G-Tools
分身 悪意 宿命 パラレルワールド・ラブストーリー 同級生



亡くなった・・・というだけでも悲しいのに
病気だと生きている間も散々苦しんだのに
もうこれ以上いじらないで、切り刻まないでと思う反面で
その体が誰かの命を救い、誰かの体のなかで生き続けるのならと
ドナーを承諾してくれる身内がいる。
・・・ただし、この小説のケースは正直人体実験。

普通、臓器移植だったら命が救われたバンザイなんだけど、
たとえば心臓を移植された人がドナーの趣味嗜好に変わるというケースを
テレビで見たことがあるのね。
ましてやこれは「脳」。
・・・フィクションなんだけど妙にリアリティがあってちょっと怖かった。
白血病のドナー適合も大概難しいけど
10万分の1の確率で、拒否反応のない適合者がみつかったら
・・・こんなふうに助けたいと思う医者がいてもおかしくはない。

で、そのあと「君を愛していた自分が消えていく」ことは
彼にとって相当ショックだったはずで。
もちろんほかにも立て続けに彼を悲劇が襲うんだけど
どうやら原作の残酷さよりもラブストーリーに重きを置いた映画に
なってるようですね。レビュー見る限りかなり好き嫌いの分かれる
仕上がりになってるそうですが・・・。

人は脳のかけらでさえも「自分」というものを主張するのなら
命の終わりはいったいどこなんだろうなって。
生きながら自分が自分でなくなっていく時
その人はある意味移植された脳に殺されてはいないかと。
逆に臓器提供者の身内は、何か超感覚のようなものが働いて
これはあの人だとわかるらしい。血の絆というか
魂のつながりのようなものを感じるそうで・・・。

原作では生命の神秘を語る反面で
モルモットにされた人間の悲劇をこれでもかと綴るので
かなり重い話でした。もちろん主人公の青年がそうなることで
周りの人間もはじめこそ助かってよかったと思ってたのに
巻き込まれてつらく悲しい思いをする・・・。
いったい何のために助かった命だったのか。

ハッピーエンドとは言いがたいですが
それでも優しい終わり方をしてました。
読んだ自分だって、そりゃ変わりたいと思うこともありますが
それは自分の意思と無関係なとこで人にいじられたくはないし。
そしてこんな自分でもなんだかやっぱりいいと思ったりもして。
・・自分だけは自分を見捨てないように(?)
こんな自分と思うなら少しはなんとかしようやと思ったりもしたわけで。
そういうことを考えさせてくれるストーリーでした。

posted by Ageha at 15:03| 大阪 ☀| Comment(4) | TrackBack(4) | Books | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
最近 東野圭吾のエッセイを読みました。面白かったから、ミステリも読んでみようかなと思ってます^^
Posted by むらちゃ at 2006年02月11日 01:22
むらちゃ姫ようこそ。

最近こんな感じで本読んでるんだけど
隣でバルがすんごく心配してるわけ。

「おまえさ〜おとなしく本読んでるようで
 世界征服とか考えてない?」

↑どういう意味?!
Posted by Ageha at 2006年02月11日 09:47
コメントありがとうございました!映画の方はマダ未見なので、そのうち見てみようと思っていたのですが、どうも不評のようですね。ところで、ブログのデザイン変更なされていたのですね!次のクロアチアにこそは勝って欲しいです。
Posted by exp#21 at 2006年06月15日 13:12
exp#21さん、オヒサです。

6月2日にDVDのレビューも書いたんですが、
・・う〜ん、自分としてはちょっと物足りなかったかなと。
なんかね、”赤いシリーズ”をみてるような
わざとらしさがちょっとあって(わわわ・・)
「舞台向き」な題材ちゃうかなって思ったのは、多分そのへんかと。
原作に、かなり満足したので
どうしてもシビアになってしまって・・。

今回は珍しくシーサーのテンプレが気にいったので(!)
まんま使っています。
気分はワールドカップ。(笑)
普段はサッカーのサの字も言わないくせに。
Posted by Ageha at 2006年06月15日 14:24
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス: [必須入力]

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。

この記事へのトラックバック

「変身」 東野圭吾
Excerpt: 変身講談社このアイテムの詳細を見る お薦め度:☆☆☆☆+α 私のからだに他人の腦を移植したとしたら、それは私と云へるか。 それはすでに私ではない他人だらう。 では、腦の半分だつたらどうか? 一部..
Weblog: 仙丈亭日乘
Tracked: 2006-02-11 23:25

東野圭吾【悪意】
Excerpt: 私は本好きだけど、真性の「ミステリー愛読者」ではない。どちらかというと「文学少女のなれの果て」だ。 ミステリー小説も本の一種ではあるから、読むことは読むが、トリックを解くこと自体にはあんまり..
Weblog: ぱんどら日記
Tracked: 2006-04-25 11:19

BOOK◆STARR「変身」
Excerpt: 東野圭吾 著  成瀬純一は気が付くと、病院のベッドの上にいた。たまたま居合わせた強盗から、少女を守って頭を打たれたのだ。九死に一生を得た純一だが、徐々に精神の変調を感じる。  ..
Weblog: しっかりエンターテイメント!
Tracked: 2006-06-15 13:13

東野圭吾『変身』
Excerpt: 変身講談社このアイテムの詳細を見る 今回は、東野圭吾『変身』を紹介します。本書は、少女を助けた結果、成瀬純一は重体になって、脳移植を受けることになった。脳移植の結果、手術は成功したが、大きな代償を受..
Weblog: itchy1976の日記
Tracked: 2010-05-25 19:29
×

この広告は90日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。