
やっぱり貫禄の差。そらもうこのひとはすごい。
実際のココはもっとスリムですが
そんな細かいことはどーでもよくて
いやもうなりきってましたね。
さすが、大女優です。
そらこのひととオドレィを比べたらあかんかも。
(わわわわわ)
でも、ちょこっとしか出ない、残念・・・。

えっと若き日のシャネルを演じた
バブロア・ボブローヴァさんの演技がどうのこうの
・・・ではないんです。
ボーイの死後
「あたしには仕事しかないの」と言った
彼女の台詞に、それはちゃうしって
思いっきりツッコミをいれてしまっただけで。
先にブックレビューで取り上げたんですが
エティエンヌとの関係が微妙に表現が違う、
そこもひっかかってしまった、それだけのことです。
コレはオドレィ版シャネルですが
エティエンヌの元へ強引に押しかけたココは
自分が貴族の奥さんになれるわけがないことは
ハナから承知で
しかもあの態度ですから追い出されないほうがおかしいんですけど
それでもエティエンヌは彼女に
他の女性にはないものを見て興味をもったから
かなり寛大な気持ちで置いてやってた・・・はずです。
ところがボーイの登場でもって
所有物を奪われる感覚から恋愛感情?みたいなことになり。
でも、シャーリー版シャネルほど
火花バチバチではないんですね。
彼女をめぐる三角関係はいたって穏やかで
しかも彼女が出て行くことを強引に止めたりしません。
ただ、
カペルの死から立ち直るときに
彼女にも親友と呼べる女友達がいたのに
そこはムシなんですね・・・。
ワンマンで仕事に没頭するシャネルにも
ケンカしたり、横恋慕したり、正直いい友達だったかどうか
ともかくとして(笑)
ココに何かあったときいつもそばにいてくれた女性が
ひとりいました。そこも描いてほしかったな。欲を言えば。
そしたら少しは彼女の弱さもいい意味で見れたはず・・・。
ここはどちらのシャネルにも抜けてました・・・。
と、恋愛部分の違いばかりあげましたが
エティエンヌの所有していたアパルトマンからスタートし
帽子屋、シャネル1号店、そして有名なシャネルN05と
駆け足で彼女の足跡をたどった点では
シャーリー版のほうが”シャネル映画”としてみるには断然上。
ただ、肝心のその話も復活劇に関しては
コケたファッションショーだったのに
アメリカが絶賛し、フランスが動いた・・・ということらしいので
オチは微妙。
でもみごとにわずかの場面で
シャネルってこうよね〜っていう人物像を
バシッと決めてくれたシャーリーには拍手。
すべて本のにわか知識で申し訳ないのですが
ホントに彼女のファッション史を全部たどるには
成功の陰に男ありというか
恋愛があまりにも大きく影響していて
とてもとてもそれを描ききれない。
ピンポイントでエティエンヌとボーイの話しか
男が出てこなかったのはある意味仕方ない、
だからコチラが見たかったファッションの話も
そこどまりになったのも否めなくて
あとはシャーリーの台詞ではしょられる。
しかもこちらのシャネルは
立て続けに恋に破れて
仕事一辺倒になりましたとさって展開だったので
絶対それは違うって否定した段階で
シャーリーの演技はともかく
回想シーンの彼女のキャラを全否定したために
辛口になってしまいました。
以上、少数派の意見としてタラタラ書いてしまいました。
でも、それにしたって
同じ恋愛でも違う時期のを切り取ったってよかったろうに
同じ時期にコレはないよね〜、
そらオドレィ版シャネルが後出しじゃんけんで
しかも若き日の恋愛部分ばっかしじゃ
たたかれてもしゃ〜ないと思うけどな・・・。
PS:オドレィ版シャネルでは
ココとまわりの女性の服装があまりに違いすぎたので
シャーリー版シャネルはあまり独創性を感じなかったんですね。
あと、恋愛に対する感覚がアメリカとフランスじゃ違う。
何よりフランス語の魔力は
ココという女性を表現するのにやっぱり一枚うわてだった
気がします。