アウェイ・フロム・ハー 君を想う <デラックス版> | |
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45年連れ添った妻に認知症の症状が現れた。
妻フィオーナもそれを自覚して
介護施設に入ることにした。
施設の規則として30日間の面会禁止を言い渡されて
1ヶ月後に妻の元を訪れた夫が目にしたものは・・・。
いや〜、これがもしフィオーナの演技だったとしたら、
ダンナも恋人役にされた男も
なんだかかわいそうだ・・・。
夫の存在が記憶から消えてしまった(・・・ふりをして)
施設で知り合ったよその男に恋してる(・・・ふりをして)
しかもその男に献身的につくしてて
はっきりいって見せ付けてるというかなんというか・・・。
なのに、ラストシーンで
「退院の手続きはすんだの?」と
夫をちゃんと認識しているそぶりで話しかける。
ドアの向こうには
夫が心をオニにして、自らの想いを封印して
フィオーナよりも先に退院してしまった男を
わざわざ連れてきてるのに。
これが、献身的な介護のおかげで
一時的に夫を思い出したのなら
それはそれで感動作なのだけど・・・。
どっちだ〜〜〜〜!!!
ワタシにはわかりませんでした。(あかんやん!)
夫は過去に散々浮気をしたことがあり、
その中でもフィオーナがいまだに
その名前を忘れられないでいるくらい憎い女がいる。
介護施設へ車で向かう道中
まあネチネチ夫に語るシーンは
・・・日常生活に支障をきたしても
こういうことって忘れられないんだと
それはそれで悲しくもあり恐ろしくもありで。
わずか1ヶ月の間に夫の存在を忘れてしまい
施設の暮らしのなかで
恋をすることで誰かの世話をやくことで
彼女がイキイキと余生を送れるのなら
見守ろうというスタンスでもって夫は毎日
見舞いにやってきては
妻がほかの男とデートしている隙間時間を待って
本を読み聞かせ続ける。うわ〜こんなの痛すぎ。
それでも夫は言うのだ。
自分はもしかして復讐されてるのかと・・・。
償いたいと思っても妻は自分を忘れてる。
この状況をどうすればいい?
どうすれば自分の愛を伝えられるんだろう?・・・。
妻の病気が病気だけにコレが
意識的にやってるのか無意識なのかがわからずに
なんだかミステリーでも見てる気分でした。
そしてこういう話は案外映画の中の他人事として
切り離せないだけになんだかゾ〜ッとしました。
こんな形で裏切られたような気分になったとき
それでもまだ愛せるだろうかと・・・。
もしくは自分の力で思い出させることができるのかと・・・。
奥さんはわざとしてるのかなと思いましたが?でしたね。
途中から夫はもう忘れかけていた本当の意味での無償の愛で接してましたね。
他の認知症を扱った作品はハッピーエンドや微笑ましいものが多いけどその後はまた辛いものが続くのですよね。
先日は遠征して大阪アジアン映画祭を楽しみました♪
認知症と無償の愛・・・というよりは
一種の心理ミステリーでした。
フィオーナがあまりにも品があって
聡明なおばあちゃんに見えたので。
いやまあ日常生活に支障をきたしてましたから
病気そのものはホントだったと思うのですが
どこまで忘却してるのかが全くわからなかったもので。
いい人生だったと思うのは男のほう。
・・・それだけ男のほうがおめでたい?
でも、ホントに愛してたら
そう思わせてあげたいです・・・。
ただ、自分が誰でワタシが誰かもわからなくなったとき
何を支えにその愛を一生貫いていけばいいのか
こういう映画を見るといつも不安になってしまうのでした・・・。