山崎まさよしといっしょかも。
役を演じてるというよりは、地でやってるんちゃうかなと。
「ジャージの二人」に出ていた鮎川誠もそうだったけど
ものすごく自然体。演技してるっていう感じがしない。
無理してないし、設定がこういうキャラの夫というんじゃなく
ボクが夫だったらこうしますけど・・・みたいな?
あ〜最近なんていうかうまく説明できてないなぁ・・・。
ぐるりのこと。 [DVD] | |
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日本アカデミー賞で木村多江さんが主演女優賞受賞。
去年見そびれた映画をやっとDVD鑑賞したわけで。
何でもきっちり決めてかからないと動けないというか
そういうやり方でしか生きられない性格のひとが
ちょっとしたことでつまづき、
精神的に破綻すると今度は
自分で自分を責めて追い込んじゃうんですね。
自分で傷口を広げるかのようにどんどん深みにはまって
精神的にもがいている妻はとてもとても痛々しい。
はたからええかげんに見えてもこのダンナさん。
風にゆれる柳みたく
一見のらりくらりしながらそれでも
奥さんの怒りや悲しみややりきれなさ
そのはけ口を一手に引き受けて
その負の感情だけをうまく受け流していく。
ワタシがしっかりしてれば大丈夫って
OPで笑ってた妻はいつのまにかこの夫に頼ってる。
文字通り健康なときも病めるときもふたりでいる。
二人を囲むぐるりのひとたちと
いつもいい顔して付き合えるわけじゃない。
でもそれを二人で乗り越えてきたことが
夫婦の歴史になり、絆になる。
特に劇的なことがあるわけでなく、
それはどこにでもあるような夫婦の、
はたからみたらそんだけ?っていうような話の、
それでもそれはとてもとても素敵なお話。
辛いけど、そこに優しさがあるから
最後に心からよかったねって思えるあったかいお話。
もちろん、笑顔になるまでには
そらものすごい時間と葛藤があるし、
精神的に安定してくれば
今度は打ち込めるものをみつけてはじめて
妻はやっと立ち直っていくわけですが。
世界中を敵にまわしてもあなたがいればいい。
自分にとっての絶対的理解者ってのは
もしかしたらそんなにかっこいいもんではないかもしれんけど
これほどありがたいものはない。
こういうの見てるとホントそう思う。
つきあいはじめのベタベタや熱にうなされたような思いは
もうそこにないかもしれんけど
毛布みたいなあったかさに変わるなら
それはこの先の人生を生きていく力になる。支えになる。
一見ええ加減に見える夫がここまで
不安定な妻の気持ちに寄り添ってくれるとは。
第三者からみて
ここまでしてくれるひといないよって
ついついいれこんで見てしまいました。
「P.Sアイラヴユー」とはまた違うタイプですが
最近なんだか夫の鏡みたいなひとが
やたらスクリーンに出てくるような気がするんですが。(笑)
法廷画家の仕事の仕方も、
裁判を報道する仕事がどんなんかも、同時に楽しめて
そしてみんながよく知ってるような
世間を騒がせたニュースや
その時代の話題がさりげに盛り込まれて
地味なわりには楽しめた作品でした。
普段、さり気にかっこつけてて
エロ話ばっかするけど憎めないリリーさん(笑)の
俳優デビューはみなさんにどう見えたんでしょう?
・・・さすがに自伝には出なかったんでしょうが
案外「東京タワー」も主役できたんじゃない???