2008年10月20日

礎は”みちしるべ”になる。〜「イキガミ」〜

イキガミ01.jpg

コミックの映画化をなめてかかってました。
命を扱う映画ってのは重たい。

某作家の有名なSF小説に似てるとかいうて
ヒットの影で大騒ぎになってるとも聞きましたが。

さて、冒頭にのっけた上の画像ですが。
イキガミ配達人に属していながら、
少しでも体制に反発する分子が見えたら
思想犯としてつかまり、矯正されてしまうという
監視下にある彼らがこの先
この世界をいかにして変えていくのか、
その兆し、その気持ちをチラッと見せてくれたのが
せめてもの救い・・・だったかな。


自分に残された時間が24時間だったら何をする?

映画だからそれぞれの話にちゃんとオチがあるけど
実際自分の下にコレが来たらどうする?

そんなにうまく、何かを成し遂げて逝くかな・・・。
いかに生きるのか、いかに幕をひくのか。


人はいつか死ぬ。
でもだからって誰かにその期限を決められたくはないし
いきなり命を奪われたくない。
18歳〜24歳の命をまびくことが
「国家繁栄維持」につながるって思想がそもそも
ぜんぜん納得いかないしね。
・・希望とパワーで国を作っていく
一番大切な年齢の人材とちゃいますか?
国を支えてる実際の年齢はも少し上かもしれないけど
その人たちとぶつかり合いながらも
新しい風を吹き込んでいく大切なひとたちでしょ?


その年齢をすぎてイキガミから逃れることのできた人が
果たして命の大切さや尊さを実感してるかどうか。
単に、自分じゃなくてよかった・・くらいのことじゃないん?


盲目の妹に光を取り戻そうとしたエピソードは
ちょっとベタだったかな?
ただ、あの話はイキガミ配達人でありながら
規則を破ってでもとことん最後の24時間にかかわろうとした
イキガミ配達人が自分の感情に素直に動いたってことで
続編があるかどうかはともかく
この世界に希望の光をもたらす第一歩になるかなと。

息子の死さえも選挙の道具にしようとした母親が
そもそもどうしてこんな風になったのかは
息子の1年生の入学式。それがすべての悲劇の始まり。
ぜめて死の瞬間に自分は確かに愛されてたと
それを思い出せただけでもまだよかったんだろうな・・・。

イキガミ02.jpg

あえて、このエピソードのフォトを持ってきたのは
この話が自分には泣けたから・・・かな。

歌に限らず、こういう道で成功することはホント難しい。
必要なら友達さえも切り捨てていく。
もちろんそのことは心のどこかでずっと残る。
ラストソングを歌う彼の隣には
そこにいるはずのない友の気配があって、
昔のように一緒に歌っているかのようなその瞬間が
見ていてとてもとてもうれしかった。

夢に敗れて自分だけ認められなくて
意にそぐわない毎日を送ってしまう若者は
秀和に限らずきっとたくさんいて、
その反面でチャンスをつかんだ翼のほうは
やっとこれからって時にイキガミがやってくる。
どこにでもある青春物語だと笑うかもしれないが

同じ夢を追いかけた友達同士の絆って
オトナになれば薄れていくもので
道が分かれても裏切る形になっても
またこうやって心がつながった瞬間を見れて
とてもとてもうれしかったんだ・・・。


一番聞いてほしい人に
せめて最後に心を揺さぶるような歌を。

・・・ちゃんと届いてよかったなって。



イキガミがもたらした感動だと切り捨てるような
せりふがあって、
そうは思いたくないと答える藤本。

どんなひとにも、
その命がきらめく瞬間がきっと訪れる。
ただしそれはこんな形じゃなくて
自分でみつけたい。

この映画を見たひとが
自分の生き様を振り返って
このままでええんかなって
・・・そういう効果があれば成功かな。(わわわ)

理不尽な架空の法律に憤るよりも

なんとなく年老いてしまいそうな
目標見失ってるひとたちが
今をいかに生きていくかを自分に問いかける
そういうきっかけにしてくれるといいなっていう
・・・実はかなり真面目な人生論を
展開しそうな作品だったよと。

て、言いながら自分はのほほ〜んとしてますけどね。(コラ)


posted by Ageha at 00:29| 大阪 ☀| Comment(6) | TrackBack(15) | 映画、DVD | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
 まずは設定を受け入れなきゃ、この映画はまったくナンセンスなものになってしまいます。
 それがその設定に難癖をつけてしまってるブロガーが多いこと(笑)

 まさに戦時中にもらう「赤紙」とは比較にならない「確実な死」が訪れるわけで。

 だから、物語はそういった制度を受け入れている世の中だからこそ、比較的「淡々」と進んでいくよね。

 1000人に一人といえば、今現在の交通事故死よりも10倍以上の確率なので、物語の世界では、どちらかといえば「アンラッキー」っていう風にすら感じられます。

 それだけ「国繁法」が徹底され、幼い頃から教育をされてきたんだろうね。

 まあ、宅配便の不在票みたいなめちゃお気軽さも笑えたけど(笑)
Posted by しんちゃん at 2008年10月23日 06:34
こんにちは♪
映画がとても良かったので原作に興味がわきました。
で、本屋で手に取ったところ・・・・絵があまり好きじゃなかったから買わずじまいです。
Posted by ミチ at 2008年10月23日 19:33
しんちゃん、どうも。

>まあ、宅配便の不在票みたいなめちゃお気軽さも笑えたけど(笑)

↑赤紙より確実な死に対して
ありえない軽さだよね。確かに。

その世界観に憤りを感じながらも
その涙を誘うエピソードにどっぷりつかると
大切なことを見失いそうで
そこらへんが難しいですね。

続編でもってこの法律をひっくり返す
エピソードでもって完結してほしいのですが
・・・ムリ???



Posted by Ageha at 2008年10月27日 02:00
ミチさん、どうも。

ハードカバーにしても、
文庫にしても、
結構ジャケ買いをするひとでして。
本を選ぶ基準は絵とあらすじと
それから最初の数ページ。
ここで頭の中で
「文字が映像に変換できたら」買う。(!)
だからイメージとして絵はすごく大事。(笑)
ましてやコミックで
絵が気に入らないとなると
話がどれだけよくても買わない。
ホント偏見で申し訳ないですが。

もともとコミックは
ほとんど手元になくて
「地球へ・・」と
「綿の国星」くらい
あとはCLAMPのマンガばっかです。
あ、例外で「パタリロ!」は
学生時代にちょっとハマって読んでましたが。(笑)

たとえば、
「鉄コン筋クリート」や「ピンポン」
映画はすんごく気に入ったけど
ミチさんとおんなじ理由で
原作買うとこまで行かなかったし、
今回の「イキガミ」もそう、
「20世紀少年」もそうかな・・・。
Posted by Ageha at 2008年10月27日 03:08
こんにちは。TBありがとうございます。

限られた命を提示されたストーリーを見ると、
やっぱり自分だったら、と思いますね。

ベタながら、翼とさとしのエピソードは感動しました。

http://cinechan.at.webry.info/200810/article_4.html
Posted by CINECHAN at 2008年11月15日 12:16
CINECHANさん、どうも。
TBうまくいきませんでしたか。
わざわざURLありがとうございます。

自分が高校時代にちょこっとでも
ギターやってたもんで、余計に
このエピソードは胸キュンだったわけです。
スキだけど、のめりこむとこまでいかなかったし
そこまで一緒にやろうっていう仲間もいなかったので
あっさり就職してさっさと結婚しました。(笑)
もしもその道を選んでたらどんな人生を
ワタシは送ってたんかなと・・・なんてね。

長さじゃなくて、納得のいく幕の引き方。
最後に笑って逝けるならどんなに不器用でも回り道でも
ええんとちゃいますか。
命がからむような話はついつい
そういうことを考えてしまいます。
映画の感想から離れてしまってすいません・・・。
Posted by Ageha at 2008年11月18日 19:10
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